フランス人はミニマリスト?

ライフ

今回読んだ本「フランス人は10着しか服を持たない」『パリで学んだ”暮らしの質”を高める秘訣』ジェニファー・L・スコット

服だけはなぜか増えていく。

私はミニマリストに憧れています。

部屋に何もないミニマリストにはなれないけれど、コロナ禍を機に断捨離をし、出来るだけ増やさず暮らしたいと思っています。

それでもなぜか、減らしたあとにも、1着また1着と増えてしまうのが「お洋服」。

洋服は断捨離の一番初めに減らし、最小限にしたはずなのに、クローゼットをみると断捨離した後に買ったものが1枚、2枚…

これはなぜ?このままだと、また服が増えてしまうのでは!?

そんな時に、「フランス人は10着しか服を持たない」『パリで学んだ”暮らしの質”を高める秘訣』を見つけ、「10着しか服を持たない、ということはフランス人はミニマリスト?」との思いから読んでみました。

フランス人は”アール・ド・ヴィーヴル”

この本は、カリフォルニアの大学生だった著者が、交換留学生としてパリに行った際に学んだ、素敵に暮らすための秘訣について書かれています。

その時のホストファミリーだったご家族は、「人生において何が重要かをよくわかっている人たち」だったそう。

まさに先日読んだ、「ぼくたちに、もうモノは必要ない」のミニマリストの考え方です。

でも、ホストファミリーは、「ミニマルに生きるぞ!」と考え、モノを捨ててそんな生活をしているわけではもちろんありません。

このご家族は、「暮らしの中の小さな楽しみに大きな喜びを見出す、”アール・ド・ヴィーヴル”(暮らしの芸術)の達人たち」です。

この本に書かれていた「暮らしの秘訣」の中で、私の「増えてしまうお洋服」の問題解決のヒントと感じたことをまとめます。

汝自身を知れ

何が自分の美しさを引き立てるのか、逆に台無しにしてしまうのか、自分自身をよく観察しなければいけないわ、女性なら誰だってそうするべきよ

フランス人は10着しか服を持たない『パリで学んだ”暮らしの質”を高める秘訣』

著者が似合っていないアンサンブルを着ていた時の、ホストファミリーのマダム・シックの言葉です。私たちは、服を着るときに、なぜその服を着るのか?どんな服を着れば、自分の美しさが引き立つか。しっかりと考えてみる価値がある。

なぜなら、人生は短くて、”自分らしくない服を着て冴えない気分で過ごすなんてもったいない”から。

最近はYouTube、Instagram、おしゃれな人たちが色々な方法で発信してくれるので、その通りになんとなく買えばおしゃれになれそうな気がします。

でも、そうやってとりあえず服を着るのではなく、自分を引き立てるために服を選ぶべき。そのためには、自分のスタイルをちゃんと知ること。

一番いいものを普段から使う

一番いいものを使って、毎日を素敵な気分で過ごす、そうすれば、ありふれた日常が特別になって、人生がもっと面白くなる。

一番いいものを、もったいないからととっておくのはやめる。そしてくたびれたものはすぐ捨てる。

私はお洋服をなんとなく「クラス分け」していました。

例えば、このお洋服は近くのお買い物にちょうどいいとか、この組み合わせは一番お気に入りだから人と会う時用とか。

でも近くのお買い物にしかきていけないお洋服、持っている必要が本当にある?

それよりも、普段から一番気に入っているものを着る方が、ただのコンビニでも、鏡に写った自分を見て嬉しくなって自信が持てるかも。

とりあえず、近くのスーパーに買い物に行く時にも、もったいないと思わずにちゃんとした服(といっても普通のお出かけの時の服です)を着てみました。すると、スーパーなのに、なんとなく背筋が伸びて気持ちが良い。なぜだか振る舞いも丁寧になりました。

これが、ありふれた日常を特別にする秘訣なのかも。

物質主義に踊らされない

私たちは買う必要のない物まで買いすぎている。次々新しいものを買わなければ、物が増えず、収まるべきところにきちんと収まる。

素敵に暮らすということは、モノにあふれた社会の誘惑を避けること。

そもそも私には、自分が「物質主義に踊らされている」感覚もありませんでした。

パリのホストファミリーの家では、質の良い食べ物、高級なワイン、仕立ての良い服など、自分たちにとって重要なものにお金を使っていたそう。

先に紹介した、「ぼくたちに、もうモノは必要ない」(ミニマリストの方の書かれた本)でも、今はモノや情報が多すぎると書かれていました。

そもそも多すぎて、買いすぎているということ。これに気が付かずに、新しいものを次々買っていた私は、完全に物質主義に踊らされていました。

「何かいいものないかな〜」をやめる

ふと時間が開くと、スマホでファッションのECサイトやらインスタグラムやらをふらふら。

本当に自分に似合うもので、普段から一番いいものを着る、という強いこだわりがないので、「何かいい物ないかな〜」とトレンドの人気商品をおすすめされるままに見る。

リンクを辿って、「みんなおすすめしているし、いいかも、服って消耗品だし」とポチ。

届いてみると可もなく不可もなく。「近くのスーパー行く時とかにちょうどいいかも」とクローゼットへ。

こうやって「何かいい物」を「なんとなく」探している時点で、パリのマダムたちとは全然違う。

なんの自覚もなく、当たり前のように物質主義に踊らされていた自分に気が付きました。

(そしてこれ、近くのスーパーで食材を買うときでもやっていました。大根だけ買いに行ったのに、なんで籠を持ってスーパー中を一周したんだろう私?)

フランス人はミニマリストか?

フランス人は10着しか服を持たない。ということは、フランス人はミニマリストか?

私はこの本から、パリのマダムたちは、「ミニマル(最小限)に生きる」と考えているわけではなく、自分の大事なもの知っていて、暮らしの中でそこにこだわっている方達という印象を受けました。

ちゃんと自分のことをわかっていて、日常を丁寧に過ごす。

「なんとなく」「とりあえず」服を着ることなんてない。そんなのはもったいない。

パリの暮らしは読んでいてとても素敵でした。

「ぼくたちに、もうモノは必要ない」(ミニマリストの方の書かれた本)では、ミニマリズムは減らすことで大事なものに集中するための手段であって、目的ではないと書かれていました。

ミニマリストは、モノを減らして大事なものに集中する。

自分にとって本当に大切なものに気づくために、モノを減らすという方法を使うのがミニマリスト。

もともと大事なものを知っていて、喜びにあふれた日常を送った結果、ミニマルな暮らしをしているのが「暮らしの芸術」の達人パリのマダムたち。

大事なものに集中することで豊かに生きる、という考え方はどちらも同じでした。

私はこの本を読むことで、お洋服に関して、自分がまだまだ物質主義に踊らされているという自覚を持つことができました。

これから踊らされそうになった時には、この本の「暮らしの秘訣」たちを思い出し、「なんとなく」でクローゼットのお洋服を増やさないことで、大事なものに囲まれた日常に近づいていきたいと思います。

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