「ビッグ・クエスチョン〈人類の難問〉に答えよう」を読み、文系でも科学アンテナの必要性を感じる

本の感想

今回読んだ本「ビッグ・クエスチョン〈人類の難問〉に答えよう」スティーヴン・ホーキング

天才理論物理学者の考えを知りたい

私はもともと文系の学校、今は会社員で、科学の知識ゼロです。

ビッグ・クエスチョン(神は存在するのか?など)について、天才物理学者スティーヴン・ホーキング博士の最後の書き下ろしという「ビッグ・クエスチョン〈人類の難問〉に答えよう」を知り、天才の考えを知りたい!という思いから、読んでみました。

読んでみて、もちろん「さっぱりわからない」部分がたくさんありましたが、「この例えならちょっとわかるかも!?」な部分も結構ありました。(ホーキング博士はこの本の中で、「数式を使わずにわかりやすく説明されれば、たいていの人は基本的な考え方を理解し、意味を受け止めることができる。私はそれが可能だと信じているし、その努力を楽しみながら、これまでの人生を送ってきた。」と書いています。)

読み終わって、科学者の世界の見方って面白い!と感じました。

「ビッグ・クエスチョン〈人類の難問〉に答えよう」を読んで

この本の著者は、スティーヴン・ホーキング博士。ALSという病気を20代の初めに発症し、2018年に76歳で亡くなった方。

「博士と彼女のセオリー」という映画にもなっています。(この本を読んでから映画も見ました。元奥さんのジェーン・ホーキングを演じたフェリシティ・ジョーンズがとっても可愛かったです。クラシックな服装も髪型も似合っていて素敵でした。)

読んでみて、私が理解できた内容の中から、面白いと感じたものを3つ記載します。

ビッグバン以前には時間がない。神が宇宙を作る時間もない。神は存在しない。

「宇宙を作ったものはいない、運命に指図するものもいない。」

恥ずかしながら、ビッグバン(宇宙ができたとき)以前は時間がないってこと、知らなかったです。(というか考えたことなかったです。)

『神さまっているの〜』というふわふわした質問には、ちゃんと科学的な答えがありました。

こんな大きな質問に対して、順番に考えて最終的に答えに辿り着く、この過程は難しいところはわからなくても面白く、ワクワクしながら読むことができました。

宇宙に広まるのは機械的「生命」!?

「私たちのような化学物質でできたDNAに基礎を置く生物が、長距離の宇宙旅行をするのは難しい。そういう生物の寿命は、宇宙旅行にかかる時間よりも短いからだ。」

私たちは光より早くは移動できず、生命がどれほど知的になっても、スペースワープや高次元空間の旅(?)ができるようになるとは思えないそう。

私たちが行くよりももっと簡単なのは、宇宙に機械を送ること。そんな機械は、機械的で電子的な要素に基礎を置く新たな生物(!)になる。

そしてその生命はDNAに基づく生命に「とって変わる」かもしれない…。

機械が生物!?と思いましたが、著者はコンピュータ・ウイルスも生命と見なすべきと考えているそう。

私たちは科学を知らなければならない

「確信を持っていえるのは、これまでのどの時代にもまして、今の若い人たちの未来は、科学とテクノロジーに依存するだろうということ」

だからこそ、今を生きる私たちは「科学に興味なし」ではすまされないそうです…。

これから科学とテクノロジーがもっと生活に関わってくるということはいくら文系の私でも感じていました。

最初の方で「私は文系です、科学の知識はゼロです」と書いた気がしますが、そうやって変化していく世界で、いつまでも「私文系なので」とは言ってられない。

論理的な考え方を学ぶ

M理論?11次元??「さっぱりわからない!」

でも、色々な可能性を検討し、冷静に分析する。科学者の論理的な考え方は、学びたい部分が多くありました。

詳しい部分がわからなくても、科学的な問題解決へのアプローチや、ホーキング博士の考えは読んでいて面白かったです。

科学者の視点で見れば当たり前のことを知らないのはもったいない。

文系でも科学アンテナを高く

「文系だしわからない」と言っていると、科学的な話題を避けてしまうように思います。

でも、これからを生きる私たちにとって、科学やテクノロジーは生活にどんどん関係していく。

この本の中でホーキング博士は、科学者には人びとに情報を提供する責任があると書かれていて、私のような一般人でも読めるように書いてくれていました。他にも、偉い先生たちの中には、私にも読める本を書いてくれている人がいるはず。

もっと科学に対するアンテナを高くして、科学の本、わからなくても諦めずもっと読もうと思わせてくれる本でした。

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