今回読んだ本「ユダヤ人の成功哲学『タルムード』金言集」 石角完爾
どのような考え方が、経済的成功を導く?
私はお金で不安にならないで生きていきたいと思っています。
ユダヤ人は歴史的にお金に強く、小さい頃から「タルムード」という書物を学ぶということを知りました。
ユダヤ人の考え方を学べば、お金不安なく生きられるでは?という思いから、「ユダヤ人の成功哲学『タルムード金言集』」を読んでみました。
日本で生まれ日本で育ち、今は空気読みがちな会社員である私が、この本から学んだユダヤの「現実主義」な考え方をまとめます。
ユダヤ人の考え方を学ぶ
まず、「タルムード」とは、あらゆる事柄についての色々な規範とそれに関する詳細な議論の全てを記してある書物で、400ページからなる書物が30冊以上あるそうです。
流石にこれには手を出せないのですが、この本は著者(ユダヤ教に改宗し、日本人からユダヤ人になったそう)が、ユダヤ人が語り継いできた説話から、より良い人生を送るヒントとして、優れた説話を紹介してくれています。
その中から、これからの私のお金・仕事に関する考え方のヒントになったものを3つまとめます。
明けない夜はないは嘘
著者は、「明けない夜はないは嘘だ」と言います。
「いいことの後には必ず非常に悪いことが起こる。抜け出せるのは準備した人だけ」
「今の苦を我慢するだけではなく、楽に変えていくには人間が努力しなければならない。陽のあるうちに闇夜の打開策を準備しなかった人は永久に闇の中に葬り去られる」
『悪いことあったから次はいいことあるはず〜』なんて曖昧な考えは認めてくれません。
でも言われてみると確かにその通り、悪いことがあったからっていいことがあるなんてどこにそんな補償が?
いい時から悪いことに備え、悪い時には自分で状況を抜け出す努力が大事。
黙っていては幸せは逃げていく
ユダヤ人は、リスクを徹底的に回避するために呆れるほどしつこく質問を繰り返す。
私は会議の場などで、疑問に思っても「こんなこと聞いたら会議で浮くんじゃないか?」と考えることがありますが、著者曰く、「ユダヤ人から言わせると質問に上手い下手はない、質問だから。」
そして相手が誰であっても諦めない。
この本に書かれている説話には、ユダヤ人の始祖アブラハムが神と交渉するもの、デボラという女性が神に議論を挑むものがありました。
日本人の私の感覚では、「え、神さまにこんなこと言っていいの?しかも話通すの!?」と感じましたが、ユダヤ人は相手が神であっても諦めず、言葉を駆使して幸せを手繰り寄せる。
これがユダヤの交渉術だそう。
美味しいものばかり食べているとバカになる
ヘブライ聖書の一説(著者が翻訳・意訳したもの)で、『40年同じものばっかり食べていたので神に文句を言ったら毒蛇を放たれる』という説話がありました。
私からすると「そこまでされるの!?」という感想でしたが、ユダヤ人が生きている目的は、「美味しいものを食べるためではない」から、美味しいものを食べるために時間と労力を使うのは愚かなことだそう。
確かに食事にこだわると、時間もお金もたくさんかかり、食べすぎると健康も害します。私はたまには美味しいものを食べたいけれど、ほどほどにするのが良さそう。
ユダヤの現実主義を知る
全体的に、どの考え方もすごく現実主義で、全然神さまや奇跡に頼らない…!自分の力で立ち向かう。
長く迫害されてきた歴史の中では、「きっと神さまが助けてくれる」とか、「苦の次は楽がある」なんて「一体なんの根拠が?」なのかもしれません。
世の中には不公平なことはたくさんあって、神さまのすることは人間にはわからない(人知ではうかがうことができない)。でももっと悪いことを防いでくれた結果と前向きに発想する。
現実主義の上で、ものすごく前向き。
ユダヤの家庭では幼いうちからこういった説話を読み聞かせることで、自然とこの考えができる脳を鍛えているんだと思います。
苦難の犠牲者になるな
「苦難の犠牲者になることを絶対に拒否し、希望の灯りを灯せる何か他のものに作り替えるまで戦い続ける」
これが、ユダヤ人が長い苦難の歴史から生み出したウィズダム(賢明な生き方のためのガイドライン)なのだそう。
私もこれから辛いことや苦しいことがあっても、「苦難の犠牲者になってたまるか!」という気持ちで、現実主義で前向きな脳を鍛えていきたいと思いました。
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